ルールとテクニック

RULE & TECHNIQUE

ルール01

カーリングのマナー

カーリングは伝統性を重んじたスポーツです。
審判員はいないため、プレイの正確性と同じくらいにフェアプレー精神がとても大切な要素となっています。
スポーツマンシップを基に、相手チームへの思いやりと敬意が求められます。

主なカーリングのマナーとして、

・誤ってストーンに触れた場合、誰も見ていなくとも速やかに自己申告をします。
・相手チームの投球時は、動いたり音をたてたり集中を妨げるようなことはしてはいけません。
・試合途中に勝ち目が無いと判断した場合は、負けを認めてスキップが握手を求め、コンシードします。
・相手のミスを喜んではいけません。
・カーリングのシートは手間と技術と時間をかけて作られています。氷の状態によってストーンの軌道や滑りやすさは非常に影響を受けます。その為、故意に傷を付けたり投球後に手をついたりしてはいけません。
・時間制限が設けられていない試合であっても、話し合いに時間を掛け過ぎてはいけません。
・シートの掃除は勝利したチームが行います。

得点の数え方

ハウス内の中心に最も近いストーンに1点が入ります。さらに、相手チームのストーンで最も中心に近いストーンより内側にあるストーンがあれば、それらもすべて1ストーンにつき1点となります。

つまり、相手チームの一番中心に近いストーンより自身のチームのストーンがティーに近いストーンの数が得点となり、相手チームの得点は0点となります。

先攻と後攻の違い

カーリングは、エンドと呼ばれる1回の攻守で、リード、セカンド、サード、スキップの4人が2回ずつ合計8回ストーンを投げ、中心の近くにストーンを置いたチームのストーンの数を得点とし、10エンドの得点の合計を競うゲームです。

攻守の順番は、予め決められていない場合、あるいはラストストーンドロー(LSD)によっ て決まっていない場合、相対するチームはコイントスでどちらのチームが 第1エンドの最初のストーンをデリバリーするか決める。以降は前のエンドで勝利したチームが先攻になりますが、「カーリングは後攻が圧倒的に有利」なスポーツです。

後攻がラストストーンを投げるため、それまで相手のストーンがティーに最も近くてもラストショットで弾き出したり、最も中心にストーンを置ければ最低1点は得点が入ります。

なので、先攻と後攻では理想とする試合の進め方が異なります。

先攻の目標と戦い方

不利な先攻ですが、1点を獲得すれば、その後有利になります(スチールと言います)。
または相手に1点を取らせて次のエンドで後攻にまわることを目標とします。
ハウスの手前にストーンを置いたり、相手のスキップがラストストーンを投球するまでにハウスの中が複雑で見えにくくなるように進めていきます。

後攻の目標と戦い方

有利な後攻では、2点以上獲得することが目標となります。
1点しか取れないような状況の場合は、互いの得点を0点に抑えて、次エンドも後攻のまま入るのが理想です。
ハウスの中に自分たちのストーンを置きつつ、スキップのラストストーンでハウス中心を取りやすくなるように進めていきます。

テイクアウト・ドロー

1)テイクアウトゲーム
得点となるストーンを一つでも減らそうとするゲーム展開のことを言います。

勝っている状況では、リードを守るためにテイクアウトゲームに持ち込むことが多いです。
大量失点のリスクが少なく、後攻を維持するためにブランクエンドに持ち込むことを狙います。

2)ドローゲーム
ハウスにストーンを多く残していくゲーム展開のことを言います。
負けている状況では、複数点で逆転を狙うため、ドローゲームに持ち込むのが理想です。ただし大量失点の可能性が上がるというリスクもあります。
フリーガードゾーンルールを利用する、ガードショットなどを駆使するなど、複雑で戦術的な作戦を考えます。

シート

氷のシートの長さはバックボードの内側から 45.720m(150 フィート)、幅 はサイドラインの内側から最大 4.750m(15 フィート 7 インチ)である。この エリアは線を引くか周りにディバイダーを施して描く。既存の施設の関係 でこの大きさが確保できない場合は、長さは 44.501m(146 フィート)、幅 は 4.420m(14 フィート 6 インチ)まで減らしてもよい。

ストーン

(a)カーリングストーンは円形で、円周が 914mm以内、高さが114mm以上、重さはハンドルとボルトを含めて 19.96kg以下、17.24kg以上とする。
(b)それぞれのチームはハンドルの色が同じで、それぞれ目で確認できる印のついた 1 セット 8 個のストーンを用いる。
(c) ストーンがプレー中に割れた場合、「カーリング精神」に基づいて代替のストーンを置きなおす。合意が得られない場合は、エンドをやり直す。
(e) ストーンのハンドルが投球中にはずれた場合、投球者はプレーをそのままにしておくか、動いたストーンを全て投球する前の位置に戻して投球をやり直すか選ぶことが出来る。 
(f) ストーンが、プレーしている側のホッグラインの内側エッジを越えない場合は、ただちにプレーからはずす。ただし、そのストーンが、インプレーの他のストーンに当たった場合はそのまま続ける。 
(g) プレーするエンド側のバックラインの外側エッジを明らかに越えて静止したストーンは、ただちにプレーからはずす。
(h) ストーンが隣接するシートと区分する横板に当たったり、ラインに触れたりした瞬間そのストーンはプレーからはずし、隣のシートに入らないようにする。
(i) いかなるストーンも、そのエンドのラストストーンが静止するまで、目視で
のみ測定してもよい。ただし、ストーンがインプレーかどうか決定すると
き、あるいはエンドの第 2 投、第 3 投、第 4 投、第 5 投の前にフリーガードゾーンにあるかどうかを決定するときは計測器を使用してもよい。 

チーム

(a) チームは 4 人で構成する。各プレーヤーは、毎エンド相手と交互に 2 投
続けてデリバリーする。
(b) 試合開始時にプレーヤーが一人いない場合、チームは以下のどちらかを選ぶ。
  (i) 3 人で試合を始める。その場合、最初の 2 人は 3 投ずつ、3 人目は
2 投デリバリーする。遅れたプレーヤーは次のエンドから決められ
た投球順とポジションで試合に参加してもよい。
 (ii) 資格を有する補欠選手を使って試合を始める。
(c) チームは 3 人より少ない人数で試合をすることが出来ない。また各エン
ド、全てのプレーヤーは指定された全てのストーンをデリバリーする。

デリバリー(投球)

(a)攻守の順番は、予め決められていない場合、あるいはラストストーンドロー(LSD)によっ て決まっていない場合、相対するチームはコイントスでどちらのチームが 第1エンドの最初のストーンをデリバリーするか決める。以降は前のエンドで勝利したチームが先攻になる。
(b)右投げのプレーヤーは、センターライン左側のハックから投球し、左投げ
のプレーヤーは、センターラインの右側のハックから投球する。
(c)ストーンはハンドルを使って投球されなければならない。
(d) 投球するストーンは、デリバリーする側のホッグラインに達する前に、は っきり手から離されていなければならない。もしそれに違反した場合は、 投球したチームがそのストーンを競技からただちに取り除く。

フリーガードゾーンルール

(a) プレーをする側のティーラインとホッグラインの間で、ハウスを除いたエリ アにストーンが静止した場合、そのストーンは『フリーガードゾーン』と指定されたエリアにあるとみなす。また、フリーガー ドゾーンにあるストーンに当たり、ホッグライン上あるいはホッグラインの 手前にあるインプレーのストーンもフリーガードゾーンにあるとみなす。
 (b) エンドの 6 投目をデリバリーする前に、デリバリーしたストーンが相手チ ームのストーンを直接的あるいは間接的にフリーガードゾーンからプレ ーエリア外に出した場合、デリバリーしたストーンをプレーからはずし、相 手チームは動いた他のストーンを違反が行われる前の位置に戻す。 

 スウィーピング

(a) スウィーピング動作はいかなる方向でも良く(ストーンの幅全体をカバー
する必要なし)、動いているストーンの前にゴミを残してはならない。スウィープをやめる時は、ストーンのどちらかの端の外側でやめなければならない。 
(b)プレーヤーは、ティーラインの後ろを除いて相手のストーンをプレーする側のエンドでスウィープできない。または、プレーする側のティーラインに到達するまで、相手のストーンをスウィープできない。 
(c) プレーする側のティーラインの後ろでスウィープしてもよいのは、各チームともいかなる時も一度に 1 人のみである。この場合、投球側のチームは誰でも良く、相手はスキップもしくはバイススキップに限る。
(d) ティーラインの後ろでは、自分のチームのストーンをスウィープする優先権を得るが、相手チームのスウィープを邪魔したり、妨げたりしてはならない。  

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